三重県認可の専門学校 厚生労働大臣指定の養成施設

伊勢リハ☆ブログ

ロコモ その2

体のことを聞きました
お待たせしました、体シリーズです★

前回はロコモとはどういうものなのかを教えていただきましたが、
今回はそこからさらにつっこんだ内容をきいてみました。


ー以前、踵を地面につけたまましゃがめない、
ロコモ予備軍の子どもが増えているという内容のテレビ番組を観たことがあります。
子どもや若者だからって無関係というわけではないということですよね。

学校検診に子どもの運動器の検診が平成28年から追加されました。
社会的な背景として、現代の子供たちには、
過剰な運動に関わる問題や、運動が不足していることに関わる問題など、
運動器に関する様々な課題が増加していることが
社会問題となってきたことがあげられています。
そのため、児童生徒などの運動器疾患・障害を早期発見するために
日本での仕組み作りの必要性が提言されました。
平成17年から順次、10の道府県で調査研究が学校医、整形外科医を中心に実施され、
平成25年に報告書がまとめられました。
これにより学校保健安全法施行規則の一部が改正されました。

その調査で明らかになってきたことが、踵を地面につけたまましゃがめないなどです。
検診項目は脊柱の変形、下肢変形、しゃがみこみ動作、
肘関節屈伸動作、上肢変形、肩関節挙上、歩き方などです。
宮崎大学医学部教授の帖佐先生らの報告によると
約54,000人の検診で、約10%の子どもに検査で機能不全が認められています。


ー30人のクラスなら3人くらいということですよね、けっこう多いなと感じます。
どんなことに気をつければ良いでしょうか?

平成28年から始まった運動器の検診ですが、
健康診断を受ける前の問診票で親御さんがチェックをするケースが多いようです。
チェック項目の中には、しっかりと身体をみないと分からないものもあるように思われます。
1年に1回の定期健診ですので、しっかりと身体をみてあげるのは大切だと思われます。
とくに、何もないところで転ぶことが多い、転んだ際に手が出ずに顔面を打つ、
しゃがんで雑巾がけが出来ない、また支えられない、
ボールをうまく扱えないなど生活に支障をきたすようなことが目につく場合は
専門家を受診するほうが良いかもしれません。

ーありがとうございました。


参考文献:
文部科学省:今後の健康診断の在り方に関する意見
文部科学省スポーツ・青少年局学校健康教育課 監:脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無並びに四肢の状態.児童生徒等の健康診断マニュアル
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 2014.1 vol.51.113-119:Etsuo Chosa
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 2018.1 vol.55.9-13:Etsuo Chosa
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 2018.1 vol.55..19-23:Tsukasa Shimura