三重県認可の専門学校 厚生労働大臣指定の養成施設

伊勢リハ☆ブログ

足の形3~アーチ編~

体のことを聞きました
みなさん、こんにちは。
大好評!体シリーズです。

少し、間が空きましたが、
以前お届けした足の形1・2の続編です。
こちらも回答者は熊谷先生です。


ー足のアーチがある人とない人がいるんですよね?そもそも足のアーチとはどんなつくりなのでしょうか?

そうですね。では、まず足のつくりと特徴について説明します。
足は、全体に上方へ隆起し、軽く弯曲した状態で、
部分的に内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチと3つのアーチが存在します。
このうち内側縦アーチは「土踏まず」を形成し、機能的に最も注目すべきアーチです。



アーチの役割としては、ばねのように働き、
体の衝撃をやわらげたり、姿勢を保持したりする役目があります。

ー足裏のアーチがある人とない人では、どう違うのですか?原因はあるのですか?

足裏のアーチがある人とない人の違いで関与が大きいのは、内側縦アーチです。
この内側縦アーチが低い状態を扁平足と呼びます。
扁平足の原因としては、1.先天性 2.日常生活 3.踵骨(かかと)の骨折などが挙げられます。
その中でも、2.日常生活では、以下の事が原因として考えられています。

1.長時間の立ち作業による負担
2.スポーツなどによる使い過ぎ
3.肥満により過度に体重がかかっている
4.足の筋力低下


症状としては、「土踏まず」がなく自分の体重をうまく支えられないため、
足が疲れやすい、痛み、バランス不良などさまざまな症状が出現します。

内側縦アーチ(正常)


内側縦アーチ(偏平足)



ちなみに、扁平足の場合は、
内側縦アーチの低下に加え横アーチの低下を伴うことが多く、
開帳足(甲の幅が広い)になることが多いと言われています。

内側縦アーチ(正常)



内側縦アーチ(偏平足)



アーチ編その2に続きます。


参考文献:
ぜんぶわかる筋肉・関節の動きとしくみ事典 川島 敏生 著
運動連鎖~リンクする身体~ 嶋田 智明・他 著
足関節機能の評価法と臨床推論の進め方 理学療法25巻9号(2008)赤羽 勝司・他 著
特集 靴と足の障害 靴と中・後足部の障害 関節外科 Vol.31 No.1(2012)