三重県認可の専門学校 厚生労働大臣指定の養成施設

伊勢リハ☆ブログ

スポーツトレーナーとは

体のことを聞きました
ごぶさたしております、本校教員に訊く体シリーズです。


理学療法士(以下PT)は「物理療法」と「運動療法」を2本柱とした仕事であり、「運動」と切り離すことができません。
そこで今回は、スポーツにおける理学療法の有用性について、櫻本先生に質問しました!



ーPTを目指す人の中には、将来的にアスレティックトレーナー(以下トレーナー)を志望する人もいると思います。
トレーナーになるには理学療法士の資格を持っていないといけないのでしょうか?


答えはNoです。
トレーナーの種類というのも実はたくさんあります。アスレティックトレーナーというトレーナーも数種類あるようです。
中でも有名なのが日本スポーツ協会(元日本体育協会)の公認アスレティックトレーナーと、
ジャパンアスレティックトレーナーズ協会の認定アスレティックトレーナーです。

一つ目の日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーは、適応コース承認校に進学し、受験資格を得るケースと、推薦により受講資格が得られるケースとがあります。
推薦に関しては満20歳以上で何らかの形でトレーナー活動を行っていて、関連団体の推薦と日本スポーツ協会の認可が必要です。
推薦を得るためには関連団体におけるトレーナー活動実績がほとんど不可欠で、養成講習会の受講人数もかぎられていることから、現実的には承認校への進学が推奨されているようです。

二つ目は、日本における医療系の国家資格を取得後に、必要な研修や実務経験を経てからトレーナー試験を受けるという流れです。
この医療系の国家資格は、理学療法士、作業療法士、柔道整復師、鍼灸師(はり師・きゅう師)、あん摩マッサージ指圧師といった資格になります。
その他、アメリカの国家資格であるNATAや一つ目の日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を有していること、大学等でスポーツ科学を修めている方も対象のようです。


ーなるほど、必要条件ではなく十分条件というわけですね。それにしてもトレーナーって狭き門というイメージがあります…。
PTとして病院や施設で経験を積んでからトレーナーにチャレンジすることは可能でしょうか?


日本スポーツ協会公認のアスレティックトレーナーの理学療法士が占める割合は24%となっています。
PTとして病院等で経験を積んでからトレーナーを目指す方も中にはいらっしゃるのかもしれませんが、病院等で働きながらボランティアでスポーツチームでのトレーナー活動を行っている方が多いように思われます。
その経験を通じてステップアップし、有償のトレーナーとして活動していくという流れでしょうか。
実際フルタイムでトレーナ―として活動されている方は、全アスレティックトレーナーの中で約24%、パートタイムのトレーナーとして活動されている方が約33%となっております。
その他の方は、ボランティアとして活動されているか、教育活動としてトレーナー活動をされていたり、活動自体していない方もいらっしゃるのも現状です。
 
実際、本校に非常勤講師として来ていただいているPTの先生は、病院で勤務する傍ら、空き時間を利用して近隣の高等学校のクラブに定期的に足を運んでらっしゃいます。
インターハイや国体、甲子園等、大きな大会の時は三重県理学療法士会の代表としてスポーツチームに帯同もされています。


次回に続きます

参考文献
「第一回 日本のトレーナー実態調査」 公益財団法人日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー(JSPO-AT)版 報告書