三重県認可の専門学校 厚生労働大臣指定の養成施設

伊勢リハ☆ブログ

顎関節症

体のことを聞きました
お待ちかねの身体シリーズです☆

ー前回、姿勢についてうかがいましたが、姿勢以外の身体の歪みには、どういうものがありますか?

「姿勢」というものは全体的にみて評価するものです。
各部位を細かくみると不良姿勢の原因となる「歪み」などはたくさんあります。
例えば、骨盤の歪み・背骨の並びのズレなどです。
しかし、今回はあえて、顎のある箇所の歪みによって生じる
顎関節症(がくかんせつしょう)について説明したいと思います。

「顎関節症」とは口を開けるとアゴが痛い、音がする、口が開けづらい、の
いずれかの症状を持つ顎関節の障害の総称です。
症状が発生する原因として、アゴの靭帯や筋肉の損傷、関節内にある円板のずれなど様々あります。
その中でも、患者人口の6~7割を占めるといわれている顎関節内の円板のズレ(歪み)を着目していきます。

※ 関節円板:顎関節は、頭の骨のくぼみ(下顎窩:かがくか)に、
下顎骨の丸く突きでている下顎頭が入り込む構造をしています。
下顎窩と下顎頭(かがくとう)の間には関節円板というクッションの役目をはたす組織があり、
下顎窩と下顎頭が直接こすりあわないようになっています。


(クリックで拡大)

画像:http://kompas.hosp.keio.ac.jp/sp/contents/000319.html


ー自分自身でチェックできますか?

以下の症状がどのようにあるか、でチェックすることができます。
→「(1)の症状がある」あるいは「(2)(3)のどちらの症状がある」

(1)アゴを動かしたときに雑音(例:ガクンとした音)がする
(2)アゴが引っかかり、口が十分に開かなくなったことがある
(3)口が開きにくく食事に支障をきたしたことがある



ー実は私も主に(2)の症状があります。大きく口を開けようとしても、滑らかに開かないんですよ。
車のシフトチェンジみたいな感触というか。
軽い痛みがあるときもあり、あくびがちょっと辛いです。音がすることもあります。

次回「その2」(12/10掲載予定)では原因や気をつけることをうかがいます。




参考文献
厚生労働省ホームページ: http://kokoro.mhlw.go.jp/column/body002/
「顎関節症治療の指針2018」一般社団法人 日本顎関節学会 作成
「耳展60:4:196-204,2017」西山 暁 著
「日顎誌30:177-186,2018」牧山 康秀 著
「補綴誌,J Jpn Prosthodont Soc, 41:593~603, 1997」中島 一 憲 著