三重県認可の専門学校 厚生労働大臣指定の養成施設

伊勢リハ☆ブログ

柔軟性とは その2

体のことを聞きました
みなさん、こんにちは。
伊勢リハ広報室です。

さて、「体のこと」シリーズです。
今回は、前回の柔軟性についてのつづきです。
引き続き、お答えいただくのは、櫻本先生です。


―体が柔らかいといえばバレリーナですが、体が硬い人でも、ストレッチを続けたら180度開脚できるようになるでしょうか?

バレリーナやダンサーは身体のすべてにおいてすばらしい柔軟性があることが知られています。
180度の開脚は股関節のみならず膝から下の関節も関与しています。
股関節の柔軟性が確保できない場合、膝や足首より下の部分におおきな負担がかかります。
その結果、膝の内側や膝蓋骨(膝のお皿)、足底のアーチ(土踏まず)などにストレスがかかり痛めてしまうことがあります。

ストレッチを続けたら180度まで曲がるようになるかは、年齢によって変わってくると思います。
開脚に必要なのは筋肉の柔軟性だけではなく、骨の形状(とくに大腿骨)の変化も要求されます。
その変化は8歳ごろから始まり、15歳から16歳頃に止まるといわれています。
それ以降は上述したように、膝から下の関節に過剰な負荷がかかります。
さらに仮に柔軟性が向上しても通常の生活などで働く筋活動とは別の筋肉の働きが要求されるため、筋力トレーニングを別で行ったほうがよいかもしれません。
結果的に、180度開脚を目指すことはあまりお勧めできません。

―そうなんです!股関節じゃなく膝の裏が痛いんですよ!!ものすごく腑に落ちました!
では、特に柔らかくしておいた方が良い場所はありますか?


普段の生活スタイルや姿勢・身体の動き方などによって異なってくると思います。
そのため特に柔らかくしておいた方が良い場所はお答えしにくいです。
また、ストレッチのやり方や強さなども注意して行わないと逆に身体を痛めてしまうこともあります。
特に怪我のある方は整形外科病院などを受診し、正しいやり方を教わっていただきたいと思います。

―ありがとうございます。「膝裏がピキーンとなって、開脚どころじゃない!」という方は少なくないと思います。
膝から下の関節も関連しているからという知識が、体験によって裏付けされた気がします!



それでは、今後もゆるっと、素朴な疑問・質問をぶつけていきたいと思いますので
お付き合いいただければ幸いです。


参考文献:
「柔軟性の科学」 マイケル J オルター著